こんばんは。
今日はバイク乗りとは切っても切れない縁にある、
悲しい外装慣らしの話を。
新車のバイクを買ってライダーがすることといえば、
まずエンジンや車体各部の慣らしが挙げられます。
これは一定距離を走り、微妙な機微を愛馬に教えることで、
出荷状態から目覚めさせ、自分色に染めていく過程でもあります。
しかしまた一方で大きく語られない”裏の慣らし”も存在します。
それは強すぎるブレーキをかけた時、
それは無茶な転回をかけた時、
それはふと気を緩めた時、
突然やってきて、心と体に傷をつけます。
そう、「外装慣らし」です。
かくいう私もこれまでに2度、愛車を倒してしまったことがあります。
一度目は、忘れもしない1カ月点検の帰り道。
伏見の住宅街で転回しようとしたところ、
ハンドルの切れ角を見誤り、つんのめる様な衝撃を受け、転倒。
クラッチレバーの先端と、左側カウルに軽微な裂傷を受けました。
二度目は、ツーリングの途中休憩で。
停車した際に砂で滑り、堪えもむなしく、共倒れ。
乾燥重量138kgがやや軽量の類に属するとはいえ、
またがった状態で滑りゆくバイクを立て直すのは困難を極めます。
ついには右側のカウルに軽微な裂傷を受けました。
外装慣らしについてはいろいろ意見があり、
「愛車に傷がついていくとともに、過ごした時間と思いが刻み込まれていく」派や、
「大切なものに傷が付いてしまい、悲しみの海に入水する」派など、
様々な考え方があるようです。
私はどちらかというと後者に近い立場でしたが、
ふりかえってみると、「2次災害に巻き込まれないでよかった」
というのが一番に浮かぶあたり、
時とともに前者のような気持ちに近づいているのかもしれません。
したらば。
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